大丈夫。~私とあなたをつないでくれた一通の手紙~
人気のない廊下に、自分の足音が小さくこだまする。
窓からは夕暮れの優しい光が差し込んで
自分の影が後ろにできる。
ゆっくり、ゆっくり歩きながら図書室へ向かった。
「失礼しまーす…」
がらんとした図書室のドアをそっとあげると
図書委員の人影もなかった。
時計を見ると5分早かった。
まだ時間あるのか…。
ちょっと勉強でもしようかな。
棚と棚を潜り抜け、光が差し込む机を見つけた。
誰もいないことを確認し、椅子へゆっくりと座った。
鞄からノートと教科書を取り出し、机の上へ広げた。