【BL】初恋いただきます。
ベッドの軋む音、要さんの息遣い、自分の掠れた声が空間を支配する。
「涼………腕、背中に回して」
「ん…………」
言われるがまま、広い背中へと腕を回した。
そうしたら要さんの体温が伝わってきて、体が安堵した。
「涼、愛してる。」
「………う、ん。」
熱に侵されている俺にしっかり言い聞かせるように、要さんは耳元で囁く。
甘く囁かれ続ける言葉に、堪らなく体温は上がっていく。
「か、なめ、さ………んっ」
「ん?」
「俺……俺ね、どんな、要さんを知っても………っ……ずっと好きだか、ら」
「涼………」
「だから、ずっと……ずっと一緒に、いてね……」
ぐっと力強く抱き締められる。
「あっ………かなめさ、待っ…………」
「馬鹿だな……あんまり煽るな。そんなこと教えたつもりはないぞ。」
ちゅっとおでこに柔らかな感触。
「ずっと一緒だ。離れるわけないだろう。」
「要さん……」
「これから先もずっと俺に愛されていろよ。」
ああ、これが要さんだ。
温かくて、優しくて、少し我が儘で、
たくさんの愛をくれる……
俺の大好きな自慢の恋人。
知らなかった要さんのことを、少しずつ知る度に
俺はきっと今よりもっと要さんを好きになるんだ。