【BL】初恋いただきます。





「んで、今朝はどうした?」
「いや、大したことじゃないんだけど……。ちょっと機嫌損ねちゃってさ。」


あー……帰った後考えると鬱になりそう。



「へぇ。お前も苦労してんだな。」



高島は爽やかな笑顔で言う。



「高島っていい奴だよね…」
「そうかー?んなことないと思うけどな。西條、最初は?」
「経済学」



俺は倫理なんだ、と言う高島と別れ、俺は講義室へ。


講義はぼーっとしてる間に終了。



講義終わりには『唐揚げがいい』と要さんから連絡が着ていた。


帰りに買い物して帰る、と送るとすぐに返信がくる。


『迎えに行く』と短く書かれた文章。



迎えにくるってことは仕事終わったのかな?



何てことを考えて、大人しく正門で要さんを待つ。



講義を終えて学生たちはぞろぞろと帰って行く。


ふと、視界に入ったのは楽しげに腕を組む、男女のカップル。



「…………」


俺と要さんも…関係的には、あんな感じなのかぁ。



「俺と要さんが………なんか、変な感じ。」



恋人って難しい。


特に俺と要さんは。


胸を張って言える関係じゃないから。


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