輝く心は空の星
















玲side







「…くそっなんでこんなときだけ長く感じんだよっ」








今日は絵梨の中学とカナリアの病室での卒業式の日。








…だったはずだけど…










…今日の朝方…絵梨のお母さんから絵梨の容体が急変したと連絡があった…








急いで来てほしいって絵梨のお母さんが震える声で泣きながら言った…










…きっと絵梨は…もう限界に近いのだろう…








俺は急いで秋先やカナリアのみんなに連絡をした。







みんな慌てた様子だったけど、すぐに行くと電話を切った。













…こうなったら何としてでも…













…卒業してから旅立ってほしい…











俺は無我夢中で病院まで走った。










絵梨…!頼むからもう少しだけがんばってくれ…!









俺は息があがった状態でなんとか病室の前まで来た。








できるなら受け止めたくない現実に、意を決してドアを開けた。









「絵梨…!頑張るのよ…!」








見るとそこには意識のない絵梨に必死で語りかける絵梨のお母さんの姿があった。







………絵梨っ






病室を見ると既にカナリアの莉愛と佑希が来ていて、莉愛は泣いていた。








絵梨の弟が必死で涙を堪えている体を絵梨のお父さんが支えていた。








絵梨の体にはたくさんの管が繋がっていて、見ているのも痛々しかった。








昨日は喋れるくらいだったのに…







力ない笑顔で微笑んでくれたのに…






いつかこの時が来ることは分かっていた…







でも…本当に絵梨がいなくなってしまうと…辛い…







病院の先生が…懸命に処置をしているところを…俺はただ、見てることしかできなかった…
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