輝く心は空の星






絵梨の母side





絵梨…あなたは自分の体が相当辛いのに、こんなにもみんなのこと思ってくれていたのね…






私は静かに封筒を開けた…









お母さんへ



お母さんがこの手紙を読んでるってことは、もう私はお母さんの側にはいないんだね…

なんか寂しいなぁ。

私はずっとお母さんが大好きで、小さい頃もぴったりとお母さんの隣を歩いてたからお母さんと繋ぐ手の温もりが、凄く大好きでした。

私が不登校になって、お父さんとのケンカの原因を作ってしまったのは私だよね。

あのときは、辛い思いをさせてしまってごめんね。

本当は、私がお母さんを支えなくちゃいけない立場なのに逆に苦しめてしまって…反省しています。

でも、それでもお母さんは私に自分の好きなようにやりなさいって言ってくれて本当に心の支えになったんだよ…

どんなときでも私のことを大切に思ってくれて、心の底から嬉しかった。


そして私が白血病になったときも、いろんな場所への送り迎えや、お見舞いにほぼ毎日来てくれて、こんな娘でごめんねって思ってる反面、こんな優しいお母さんがいてくれて私は幸せ者だなって思えたの。

今まで確かに辛いことも多かったけど、いつも家に帰ればおかえりって温かいご飯を作って迎えてくれるお母さんが大好きだったよ。

私を、この世界に産んでくれてありがとう。

辛いことより、嬉しかったことのほうが多かったよ。

そんな経験ができたのも、お母さんのおかげです。


私がどんな場所へ行っても、ずっとずっとお母さんは私のお母さんです。


たまには、私を思い出してね…?


お母さん、私を産んでくれて、育ててくれて、私のお母さんでいてくれて、本当にありがとう。


ずっとずっと…大好きだよ。


絵梨








「………絵梨っ……」






絵梨…お母さんはね、こんなにもお母さんのことを思ってくれてる絵梨が大好きよ…?





お母さんが病室から出て行った後…あなたが泣いてるの知ってたんだから…





ずっと…一人で戦ってたのよね…





お母さん…何も手助けできずに、ごめんね…





でもね…お母さんはどんなときでも笑っていた絵梨が大好きだったわ…





もちろん無理して笑っていたのも分かってた…




私はあなたの母親だから…あなたがみんなの前では強がってることも、ずっと不安がっていたのも知ってる…





それでも、大したことしかできずに…お母さんこそごめんなさい…





でも絵梨は…私の最高の娘で、最高の誇りよ…




ずっと忘れないから…これからも、私たち家族のことを…見守っていてね…




お母さんのところに生まれてきてくれて、本当にありがとう…




絵梨、あなたは永遠にお母さんの娘だからね…?




忘れないでね…


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