【完】クリスマスケーキはいらないから、浮気しようよ
そんな男の声を無視して、私はアユムのそばにしゃがんだ。
イテエって笑う幼馴染みに、大丈夫?って声を掛けた。
「やー…、俺は大丈夫なんだけど、多分ケーキつぶれた。」
いびつな形をしている箱を横目に、私はそれの後始末を始める。
これは後で食べればいいかな。
あ…、でも
箱の中のケーキは、半分以上、地面に叩きつけられていた。
こりゃ食えないわ…。
もったいないけど、捨てるしかない…のかな…