【完】クリスマスケーキはいらないから、浮気しようよ
行き交う人々。
イルミネーションは、ギラギラと無意味に街を彩る。
至る所に設置されたスピーカーからは、クリスマスソングが流れている。
「今日寒いなぁ…」
ケーキを持っていない方の手で私の手首をつかむアユムが呟いた。
その言葉に頷く
その傍らで、ヒールのあるブーツを履いたことを密かに後悔していた。
ヤバい。かかと痛い。
慣れない靴なんか履くんじゃなかったなあ