私達は浮気者です《完》
――――さようなら。
携帯から履歴やら何やら全て消した。
フラフラとした足で風呂場へ向かう。
服を脱ぎ裸になる。
この、汚い身体のせいで…汚いせいで…。
たわしを手にと石鹸を塗りたくって
思いっきり身体を擦る。
「あ゙ぁ…あ゙ぁぁぁ。」
声にならない叫びをあげ擦りまくる。
腕に足に腹に血が滲もうが構わない。
涙で顔はぐちゃぐちゃで。
身体は血と石鹸が混ざり赤い泡を立てる。
それをお湯で全て流すと露わになる身体。
赤の縦じまがびっしりと詰まっていた。
「もぉ、瑠来は汚い子だから。」
鏡に写る姿はまるで化け物のようで…。
これが3年の夏の時期だった。