5人で1つ!これで最強!
「3年B組の担任になった、金田八郎です。これから宜しくお願いします。」
こうして、新しいスタートは幕をあけた。
「金田八郎…略すと金八先生じゃん!」
クラスに一人はいるお調子者の生徒がそう言って笑いをとった。
ガラガラガラ―――
「すいません、寝坊しました。」
そういうと、帽子を深くかぶった男が寝癖をつけたまま、さっそうと教室に入り空いている席へと座った。
女子の視線はみんなそいつにむかっていて、顔を赤くする子もいた。
そう、こいつは朱下真。
鈴木の標的で俺がゆういつ、フルネームを知ってるヤツだ。
モデルの仕事をしていて、結構な売れっ子さん。
女癖の悪さと目立っているせいか、一番の鈴木の標的になっているらしい。
「それでは、自己紹介してもらいましょーか。恒例の。」
恒例なのかどーかはしらないが、クラス替え後の緊張の一時がやってきた。
なんて言おうか真剣に悩んでるヤツもいる。
この緊張感がすげぇ嫌いなんだよなー…