スイーツ×デイズ
女の子を泣かせたことなんて、今までになかった。


「ダメ?」


「――」


「ダメ?」


「――!」


ふわっと甘い香りがしたかと思うと、ボクは吉野に抱きつかれていた。


「よ、吉野」


「好きだよぉ、恭汰」


男としては低い背のボクと、吉野の背は同じくらいで。


吉野の頬が、ボクの頬に当たる。


少し、ドキッとしてしまった。
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