闇龍~最強の女~
恵一は空を見上げた。

私からは、

恵一の表情は見えなかった。

恵「……信じてきたんですけどね…」

キラリと光ったそれは、

恵一の顔から零れ落ちて

…地面に染み込んでいった。

恵「4年前に、母が病気で亡くなりました。

  父は、母が亡くなってから

  まるで別人のようになりました。

  どこかへ出掛けては

  週に一回帰ってきて

  家で暴れるようになって…。

  魁人兄さんは見てみぬふりで、

  悠真兄さんと俺は父を必死で止めました。

  少しして父は収まると、

  また出掛けての繰り返し。

  そんなことが一年近く続いたんです」



  
< 149 / 214 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop