闇龍~最強の女~
あの時のことを思い出す。

1人で泣いていた頃を。

…化け物の呼ばれていたこと。

…綺羅と出会ったときのこと。

…綺羅や両親以外信じられなくなったこと。

ここまで話した。

そして──

『信じられる人は少なかったけど、

 それでも俺は笑えてたんだ。

 綺羅と大好きな両親がいたから』

でも…

俺が6歳のとき。

母に言い寄ってくる男がいたんだ。

古田 祐フルタユウ。

母とは10以上も年が離れているやつ。

母はそいつを強く拒んだ。

そんな状態が半年ちかく続いた。

そんなある日──

祐「どうしても、だめなんだな」

母「当たり前でしょう!?」

祐「…わかった」

そういって、奴は去っていった。

俺が7歳のときだった。

そして──あの事故がおきた。

俺たちの乗っていた車に突っ込んできたのは

──古田祐、あいつだった。

祐「手に入らないなら、殺すしかないだろう?

  次はお前だ。

  お前はあいつの変わりになるんだ。

  …覚悟しとけ」

事故のあと、そう言った奴は

そのまま警察に連れて行かれた…。
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