闇龍~最強の女~
最初は触れるだけ。

でも段々と、噛みつくような、

むさぼるようなキスになっていった。

少しの隙間さえ、惜しい。

美海との距離が0になる。

美海の唇を割り、舌を差し入れる。

美「ふっ……ぁ…」

漏れた女の声が、俺を更に追い詰めた。

自分の舌を美海のそれと絡め合わせる。

口内を激しく犯す。全然、足りない。

美「…あっ…そ、う…っ!んっ…は…っ」

その声が、香りが、瞳が、全てが。

愛しい。

このまま、この手のなかに

閉じこめてしまえればいいのに。

二人だけの世界で、

いられたらいいのに──





苦しくなったのか、

トントンと、胸を叩かれ、我に返る。

ハッとして、それからゆっくりと、

距離を取る。

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