闇龍~最強の女~
「開店でーす!」

あれから意外と余裕で間に合った俺たちは、

無事に、客を迎え入れることができた。

「「「きゃああぁぁあああ!!!」」」

うるさっ!

爽「チッ…」

恵「ハア…」

舌打ちと溜め息を同時にしながら、

爽と恵一が来た。

2人とも、執事服だった。

爽「美海、綺羅、頑張れよ」

恵「お互いに、頑張りましょう」

俺たちにそう言ってくれた。

『サンキュー』

綺「ありがと」

そう言って、持ち場に戻ろうとした。

そしたら、綺羅が耳打ちした。

綺「美海、ちょっと…───」

『え、なんで?』

綺「いいから」

『わかった』

戻ろうとした足を駆けさせて。

2人に近づいて。

そして、そっと囁いた。

『2人とも、かっこいいな』

そう言って、持ち場に今度こそ戻った。

なんで、こんな事言えって言ったんだろ?



この時俺は、

俺が言った“かっこいい”って言葉に

2人が顔を赤くしていたことを

まったく知らなかった。


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