魅惑の果実
「お邪魔しまぁす」



初めて足を踏み入れた書斎。


入るなとは言われてないから、悪い事をしているわけではないけど、何故かもの凄くドキドキする。


浮気調査とかでコソコソしてるわけじゃないんだし、堂々と漁ろう。


いや、漁った事が暴露たらプレゼントの事も勘づかれそうだから、やっぱり暴露ない様にコッソリ漁ろう。


出来るだけ物を動かさない様に慎重に……。


それにしても凄い本の数。


大雅さんが言ってた通り古い本もたくさんある。


古い本も綺麗な本もタイトルからして意味がよく分からない物ばかり。


タイトルからしてこんなんじゃ、内容見たところで多分サッパリだ。


でもそんな事言ってたってプレゼント決まらないし、取り敢えず中も見てみよう。


近くにあった本を手に取り捲ると、当たり前だけど文字がビッシリと敷き詰められていた。


_パンッ!!


本を勢いよく閉じガックリした。



「文字ばっか……気持ち悪い……」





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