魅惑の果実
「昨日朝急に飛行場連れて行かれて、そのままジェット機に乗せられて沖縄連れて行かれて……みたいな?」

「ジェット機って何!?」



昨日の話しをし終わると、明日香は唖然としていた。


そりゃそうだよね。



「桐生さんって何者!?」

「私も良くは知らないんだよね」

「翔君は知らないの!?」

「俺も詳しくは知らないけど、ホテル経営とかしてるよ?」



ただの経営者とは言ってたけど、まさかのホテル経営!?


何処のホテル経営してるんだろう。


忙しそうにしてるから、手広くやってるんだろうな。



「翔君のお母さんは何してる人なの?」

「あー……デザイナーだよ」

「え!? 凄いね! デザイナーって洋服の?」

「そうそう、キャリーって言うブランドのね」

「キャリー!? 凄いね……なんか翔君が急に遠く感じたぁ」

「あははっ、凄いのは母さんなだけで、俺はただの一般人だよ」



それで桐生さんのマンションにキャリーの洋服やら小物があったんだ。

いや、別に疑ってたわけじゃないけど、本当に京香さんが持ち込んだものだと分かって安心した。






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