魅惑の果実
第十七話 闇色
_ブーブー……。
「ケータイ鳴ってるよ」
「知ってる」
食堂で食後のコーヒーを飲みながらため息が漏れた。
見なくても誰からのメールかは分かってる。
今日何通目か分からないメールにいい加減呆れる。
「ここいいかな?」
「あ、どうぞ」
声を掛けてきた中山さんたちが隣の空いてる席に腰を下ろした。
目の前に座る伶奈のニヤついた顔は気付かないフリをした。
「モデルのショウと知り合いなんだって?」
またしてもこの類の質問。
有る事無い事噂されるよりはこうして直接聞かれるだけマシかな。
「高校の時の友達なんですって!」
私の代わりに伶奈が答えた。
それも元気よく。
「実は元カレとかだったりして」
中山さんと一緒に来た営業の長野さんが、からかい口調で話しに割って入ってきた。
「今も昔も本当にただの友達ですよ」
「元カレとかだったら面白かったのに」
「ごめんね」
「中山さんが謝る事ないですよ。 それに気にしてませんから、大丈夫です」
「ケータイ鳴ってるよ」
「知ってる」
食堂で食後のコーヒーを飲みながらため息が漏れた。
見なくても誰からのメールかは分かってる。
今日何通目か分からないメールにいい加減呆れる。
「ここいいかな?」
「あ、どうぞ」
声を掛けてきた中山さんたちが隣の空いてる席に腰を下ろした。
目の前に座る伶奈のニヤついた顔は気付かないフリをした。
「モデルのショウと知り合いなんだって?」
またしてもこの類の質問。
有る事無い事噂されるよりはこうして直接聞かれるだけマシかな。
「高校の時の友達なんですって!」
私の代わりに伶奈が答えた。
それも元気よく。
「実は元カレとかだったりして」
中山さんと一緒に来た営業の長野さんが、からかい口調で話しに割って入ってきた。
「今も昔も本当にただの友達ですよ」
「元カレとかだったら面白かったのに」
「ごめんね」
「中山さんが謝る事ないですよ。 それに気にしてませんから、大丈夫です」