魅惑の果実
相変わらずあまり表情が変わらない桐生さん。
最初はあんなにムカついたのに、今では可愛いとさえ思う。
可愛いなんて言葉が似合わないくらいカッコイイから、そう思う度に愛しくてたまらなくなる。
「桐生さんって結婚してる?」
ずっと気になっていた事。
指輪はしてないけど、結婚しててもしていない人はたくさんいる。
聞きたかったのに、いざ口に出してみると、怖くなった。
桐生さんはふっと笑い、口を開いた。
「いい! やっぱりいい!! 今の話なし!!」
心臓の酷いドキドキに耐えられなかった。
聞かないままいた方が幸せ……そんな気がした。
「本当に変な奴だな」
「変な奴でも何でもい……」
「独身だ」
「だから言わなくていいって……えっ!? 独身!?」
独身……何度も頭の中で木霊する。
ヤバイ。
嬉し過ぎて顔がにやける。
結婚はしていないけど、女はいるんだろうな……そう思うと急に気持ちが下がった。
咲さんがそうかもしれないし……。
自分の事は棚に上げてって感じだけど、やっぱりそう思うとショック。
最初はあんなにムカついたのに、今では可愛いとさえ思う。
可愛いなんて言葉が似合わないくらいカッコイイから、そう思う度に愛しくてたまらなくなる。
「桐生さんって結婚してる?」
ずっと気になっていた事。
指輪はしてないけど、結婚しててもしていない人はたくさんいる。
聞きたかったのに、いざ口に出してみると、怖くなった。
桐生さんはふっと笑い、口を開いた。
「いい! やっぱりいい!! 今の話なし!!」
心臓の酷いドキドキに耐えられなかった。
聞かないままいた方が幸せ……そんな気がした。
「本当に変な奴だな」
「変な奴でも何でもい……」
「独身だ」
「だから言わなくていいって……えっ!? 独身!?」
独身……何度も頭の中で木霊する。
ヤバイ。
嬉し過ぎて顔がにやける。
結婚はしていないけど、女はいるんだろうな……そう思うと急に気持ちが下がった。
咲さんがそうかもしれないし……。
自分の事は棚に上げてって感じだけど、やっぱりそう思うとショック。