蒼天と雨とカランコロン
「おい。お前。おいっ!てめえだよ」
周り誰もいないし、なんだ?空耳?ヤクザみたいな声だな。
「シカトかよ!あっ、おいっじゃわかんねーか。木葉!待てよ!」
「ぎょえー!何?誰?どこ?は?」
「うっせ!落ち着けよ。周りの上のほう見てでっけえ桜の木の頭が見えるはず。そこに来い。命令だからな。」
あっあった。
あの桜の木どんだけ大きいんだろう。
─────見たいな
私の足は動いていた。
命令なんて口ぶりの顔も見たいしな。
桜の木があったのは小さな公園で本当に大きな木だった。
その太い木の枝から人がおりてきた。
「よっ木葉!南波冬矢(なんばとうや)と申す。ってなわけで俺たち今から友達。友達にお願いがあるんだが、俺のチャリキー探すの手伝って!!」