2人のカタチ
冬に少し降った雪が解けて、春が来た。
私は中学3年生の佐藤真希。
少し肌寒い季節の変わり目で、桜の花びらが足元を彩る。
「クラス、一緒かなー!?」
「一緒だったらいいのにね」
「うんー」
大好きな友達と3人で登校をしている真っ最中。
自転車を押して、坂道を登る。
長いその坂を登って一時すると、私たちの学校が見えた。
「らんこも彼氏と一緒だったら良いねー」
「いやー、どうかなー」
らんこは、3人の中で唯一のリア充。
彼氏とは正直お似合いって感じで本当にラブラブ。
まきは、片思い中の男子がいて、その姿を少し羨ましいと思っていたり。
横を歩くユリも、リア充めー!とかって言ってる。
小学校から一緒で、仲は良いほう。
バカばっかり言ったり、同じクラスでありますようにって、願ったり。
そんなこんなで、学校に着いた。