- 黒 の 魔 法 -
「そんなの、リアは望んでない!」
すずは冬馬に向かって走る
「…白剣」
冬馬も剣を構える。
お互いの剣はぶつかり合い、ギシギシと音を立てた。力の差が違いすぎてすずの方はどんどん押されている。
「…もう、やめてょ…
そうだよね…
こんな馬鹿について行こうとした私は…
馬鹿だった!」
「黒刀(くろがたな)」
とうとう、私はみんなの前で使ってしまった。黒の魔法を…
「すず、ここは私に任せて。
冬馬、あんたの時代はもう終わりだよ」
私は剣に沢山の魔力を送り込む。
「私には…仲間がいる!!!」
グサッ
「うっ…リア…」
冬馬の肩から血が吹き出す。
「リア…許さない」
冬馬が小さく呟いたのは誰にも聞こえなかった。