- 黒 の 魔 法 -


俺は今リアのストーカー野郎、冬馬と戦っている。


力はものすごく強くて、地面には俺の足跡がくっきりとついている。


すると、冬馬が耳元で言った。

「裏切りレンレン♪」


過去のことを言っているのか?違う、俺は…俺は…


「裏切ってなんかいない!黙れ」


「誰に向かって、言っているんだい?」


ーーザクッ


「…うっ…」

油断しているすきに、もう片方の手で小刀を持ち、俺の太ももを刺した。


太ももから大量の血が溢れ出る。


俺は負けたことなんて、ない。


もちろん痛みなんて知らない。


いつも心が無いように、相手を傷つけていた。


こんなに、痛いんだな。




ーーピカッ


目の前が真っ白になる。

「なんの光だ?」




そこには、涙を流して苦しんでいるリアがいた。


すると急に立ち上がった。

無表情になり、髪の毛が真っ黒に変わっていく。


瞳も光を知らないように、真っ黒に変わっていた。



< 107 / 115 >

この作品をシェア

pagetop