- 黒 の 魔 法 -
すると、102号室のドアも開いた。
「ふわぁぁぁぁー。
んにゃ⁉︎
驚かさないでよー!ま、おはようー!」
猫みたい。
「あれ?君、姫かい?」
「ちがーう!僕は男!Boyだよ!わかる?」
「なーんだ、男かぁ…」
四條は下を向きながら溜息をついた。
101号室のドアがゆっくりと開いた。
「朝から騒がしい。」
と一言だけ。クールが売りの遊馬君。
すると、廊下から小さな足音が聞こえてきた。
樹先輩だ!
私は「黒耳(くろみみ)」を使った。
黒耳とは、遠くの音が聞こえて、瞬時に計算し、誰の音か分かる能力。ま、能力使っていなきゃ意味ないんだけどね。