- 黒 の 魔 法 -

「ひ、姫そのままでも十分美しすぎます。」


「へ?何言っているの。すずの方が美しすぎる」


「な、な、な、何言っているんですか⁉︎私なんて、リアと比べたらゴミですよ!」


「お世辞ありがと。で、四條君早く切ってくれない?」


すずが、お世辞ばっか言ってくるので、その会話を止めた。


「はっはい!」


髪を切っていく。腰まであった黒髪は胸元まで切られた。


「おわりです。それにしても、姫はどうして前髪の長いウィッグだったのですか?」


「…中学時代、私ねウィッグしてなかったの。それでね、私毎日イジメられたの。毎日、毎日「汚い」と言われてね。


それで、学園に入って、この汚い容姿でまたイジメられたくなかったから…」

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