- 黒 の 魔 法 -
キーンコーンカーンコーン
ーーガラッ
「やった!セーフだね‼︎」
「そーね、すず」
「ばーか、遅刻だ」
低い声が聞こえ、振り向くと後ろには怖い顔の担任、矢野先生だ。
「二人は、今日……そうだな、あの魔の部屋の掃除でもしてもらおうか。」
魔の部屋…それは、“悲鳴の教室”とも言われている。何故なら、人が通るたびに悲鳴が聞こえるからだ。
「せ、先生‼︎それは…」
すずは怖いものが嫌い…らしい。
「矢野先生ー、怖いー‼︎」
レオが先生の顔を見ながらそういう。
「あのな、
誰が遅刻した?
罪あるものは優しさで取り消せ」
「そ、そんなぁ…」
すずがショボーンとする。
「すず、私のせいで…ごめんね。」
と言ったものの、実は興味があるんだよね〜。
「い、いいよ!頑張、ろうね!」