- 黒 の 魔 法 -

キーンコーンカーンコーン


ーーガラッ


「やった!セーフだね‼︎」


「そーね、すず」


「ばーか、遅刻だ」


低い声が聞こえ、振り向くと後ろには怖い顔の担任、矢野先生だ。


「二人は、今日……そうだな、あの魔の部屋の掃除でもしてもらおうか。」


魔の部屋…それは、“悲鳴の教室”とも言われている。何故なら、人が通るたびに悲鳴が聞こえるからだ。


「せ、先生‼︎それは…」


すずは怖いものが嫌い…らしい。


「矢野先生ー、怖いー‼︎」


レオが先生の顔を見ながらそういう。


「あのな、

誰が遅刻した?

罪あるものは優しさで取り消せ」


「そ、そんなぁ…」


すずがショボーンとする。


「すず、私のせいで…ごめんね。」

と言ったものの、実は興味があるんだよね〜。


「い、いいよ!頑張、ろうね!」





< 77 / 115 >

この作品をシェア

pagetop