- 黒 の 魔 法 -


私は気にせずにドアを思いっきり開ける。


ーーーガラッ


すると、悲鳴は無くなった。


「汚っ」


思わず言ってしまった。


蜘蛛の巣に、ホコリ…本当に汚かったから


「リ、リア!お化けでないよね?」


足が少し震えている、すず。


「でない、でない」


私は笑顔でそう言った。


でも、どうしよう。


…掃除してから悲鳴の正体を探そうか。


「じゃ、しよっか」


私は落ちている本を一冊ずつ拾って行く。


「で、でも…」


「はやくしないと、お化けでるよ?」


「し、しますっっ‼︎」


慌ててゴミを拾う。


数十分後…


「やっと、半分だね…」


すずがそう呟く。


「“やっと”じゃないでしょ!“まだ”でしょ?」


ちょっと厳しく言った。だって、早く正体を見つけたいからね♪


「うぅ…そうだね」

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