- 黒 の 魔 法 -

「この犯人は…」


ーーーガラッ


「おー、すっかり綺麗になって‼︎お前らスゴイな!」


矢野先生がこの部屋に入ってきた。


「先生、怖くないんですかぁ…?」


「全然!」


矢野先生は腰に手を当て、胸を張って笑っている。


「あのね、すず、この悪戯をしたのはね…」





「矢野先生だよ。」「俺だ!」





ほぼ同時に言った。


「ふへっ?……えええええぇぇぇ‼︎」


すずはよほど驚いたのか、口を開けっ放しだ。


少々馬鹿なすずがこんな顔だと余計に馬鹿に見える。


「黒木、正解♪しかし、よく分かったな!どうやったんだ?」


「ちょっと…ね…?」


私が言いたくないことを察したのか、それ以上は誰も聞かなかった。

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