- 黒 の 魔 法 -


無表情でいう冬馬を見て


リアは思わず唾を飲み込んだ。


「なんで、10年後なの?」


冬馬は


「そのほうがかっこいいでしょ?」


と笑顔をみせた。


リアは安心し、


「うん!!待ってるね!!」


と明るく答えた。





ーーーピピッ、ピピッ


「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」


「リア様!!!しっかりして!!」


ハクとコクがリアの背中をなでる。


日に日に息が荒くなっていく。


「あ、りがと。毎日ごめんね?」


「俺らは平気だ。でも、リア様は...」


「私も大丈夫!何かの病気かな?あははは」


作り笑いをするリアを二人は悲しい目で見ていた。


もうすぐだね。


七夕の日に私は白になる。


助けて…皆


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