- 黒 の 魔 法 -
「まぁ、いい。リアは僕に勝てないからね。
だって、リアは
ずっと独りぼっちでしょ?」
背筋が冷んやりした。
間違っていると言えば間違っている。
私は、昔の私じゃない。
でも、本当に間違っている?
今日、私は独りぼっちになった。
仲間を失った。
自然と目から涙が溢れてくる。
「さ、泣いている暇なんて無いよ。そろそろ行こうか。新しい仲間と共に君を研究したい。」
目の前に大きな黒い丸が出てきた。
まるで、ブラックホールみたいなもの。
「リア、行くよ」
私の手を引っ張る冬馬。
やめて、なんて言えない。
戻るところなんてもう、ないんだ。
「もう私には誰もいない…」
小さく呟くと
「馬鹿!リアの馬鹿ぁぁぁぁ‼︎」
咄嗟に後ろを振り向くとそこには
半泣きのすずと、皆がいた。
「リア、俺らに迷惑かけるな。」
「リアちゃんは僕のものだよ!」
「姫…寂しいですよ?」
レオの発言は正直どうかと思ったけど
嬉しかった。
まだ、私に仲間がいたんだ。