夏の空の下
「じゃーな」



駅の改札で分かれて帰路につく。



夜の帰り道は坂が長く感じる。



練習で疲れているせいなのか、ただ荷物が重いからなのか。



すれ違う人々はみんな下を向いている。



俺はこれ以上疲れたくなくて、無理にでも前を向いて歩く。



家に着いたらまず走りに行きたいところだが、明日が試合ということで今日は走るのはやめておく。



適当に着替えて、バットを持って外に出る。



満足するまで振った。



たとえ打順が下の方でも、打率は低くても、チャンスできっちり打てるように。



納得がいったところで、今日は切り上げることにした。



明日は朝が早い。
< 13 / 27 >

この作品をシェア

pagetop