夏の空の下
あの回、フォアボールと内野安打で0アウトから1・2塁にされてしまった。



それでも次の2人を三振に打ち取った。



...その後の、2ベースヒット。



悔しい。



こいつも三振だ、と欲が出た。



2球続けてストレートを放った。



俺はそういうタイプじゃない、のに。



「くそ...」



右手の拳を握り締める。



寒いな、と思ったら、雨がいつの間にか降り出していた。



「風邪ひくから戻るぞ」



大倉先輩が俺の腕を掴んで歩き出す。
< 16 / 27 >

この作品をシェア

pagetop