夏の空の下
名前
寒い...



マフラーに顔をうずめながら、俯きがちに歩く。




自然と下を向いて歩いてしまうので、なんだか気分も暗い。




今日は亜紀もいないし。




全然、楽しくない朝。




ポケットの中に入れた手がとても冷たく感じる。




両手にカイロを握っているけど、握りっぱなしのそれはあまり暖かく感じられない。




あぁもう嫌だ、と思って顔を一気にあげると、真後ろからうお、という声が聞こえた。




すいません、と一応謝る。
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