君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
そんな圭吾さんは器用に私の髪を指に巻き付けては遊んでいた。
「...圭吾さんって髪触るの好きなんですか?」
そういえばいつも私の髪をこうやって触っているっていうか、遊んでいるわよね。
「んー...。別にそういうわけじゃないけど。なんか、菜々子の髪って触りたくなるんだよな」
「...えっ?」
「そそられる」
そっ、そそられるっ!?
それは一体どういう意味で!?
「...菜々子の心臓、だいぶ早いんだけど」
「そっ、それは圭吾さんがっ...!」
思わず振り返った瞬間、圭吾さんに唇を塞がれてしまった。
「俺が...?なに?」
そのまま圭吾さんは私の上に覆い被さってくる。
「なっ、なんでも、ありません...」
そんな風に言われたら何も言えなくなっちゃうじゃない。
付き合い始めて気付いたこと。
「圭吾さんって意地悪ですねっ!」
たまにこうやって意地悪なことしたり言ったりすること。
「そうか?そんなつもりはないんだけど...。嫌いになるか?」
うっ...!
そんな至近距離でそんなこと言うなんて、本当に反則です!!
「きっ、嫌いじゃ...ないです」
嫌いになんてなれるわけないじゃない。
そう言うと圭吾さんはまた笑う。
そしてゆっくりと顔が近付いてくる。
こんなに今幸せなのにな。
また明日から圭吾さんのいない毎日が始まってしまう。
今のまま、時間が止まってしまえばいいのに...。
圭吾さんに抱かれたまま時間が止まってしまえばいいのにな...。
そうしたらずっとずっとこの幸せな気持ちを抱いたまま生きていけるのに...。
ーーーーーーーー
ーーーー
成田空港
「別に見送りなんてよかったのに」
「いいんです!私がしたかったので」
次の日。私は圭吾さんを見送るため成田空港まで来ていた。
「それは嬉しいけど...。仕事は平気なのか?」
「大丈夫です!ついたばかりの有給休暇貰いましたから」
それに今日は午前中だけだったら特に大きな仕事もないし、午後から出社すれば充分間に合う。
椅子に座ったまま手を繋ぎ、圭吾さんの乗る便の搭乗時間まで待つ。
そして沢山の人が行き交う空港の中で圭吾さんにぴったりとくっつく。
圭吾さんが帰ってきて戻る日はいつも同じ。
頭では分かっているのに、寂しくて仕方ない。
「...圭吾さんって髪触るの好きなんですか?」
そういえばいつも私の髪をこうやって触っているっていうか、遊んでいるわよね。
「んー...。別にそういうわけじゃないけど。なんか、菜々子の髪って触りたくなるんだよな」
「...えっ?」
「そそられる」
そっ、そそられるっ!?
それは一体どういう意味で!?
「...菜々子の心臓、だいぶ早いんだけど」
「そっ、それは圭吾さんがっ...!」
思わず振り返った瞬間、圭吾さんに唇を塞がれてしまった。
「俺が...?なに?」
そのまま圭吾さんは私の上に覆い被さってくる。
「なっ、なんでも、ありません...」
そんな風に言われたら何も言えなくなっちゃうじゃない。
付き合い始めて気付いたこと。
「圭吾さんって意地悪ですねっ!」
たまにこうやって意地悪なことしたり言ったりすること。
「そうか?そんなつもりはないんだけど...。嫌いになるか?」
うっ...!
そんな至近距離でそんなこと言うなんて、本当に反則です!!
「きっ、嫌いじゃ...ないです」
嫌いになんてなれるわけないじゃない。
そう言うと圭吾さんはまた笑う。
そしてゆっくりと顔が近付いてくる。
こんなに今幸せなのにな。
また明日から圭吾さんのいない毎日が始まってしまう。
今のまま、時間が止まってしまえばいいのに...。
圭吾さんに抱かれたまま時間が止まってしまえばいいのにな...。
そうしたらずっとずっとこの幸せな気持ちを抱いたまま生きていけるのに...。
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成田空港
「別に見送りなんてよかったのに」
「いいんです!私がしたかったので」
次の日。私は圭吾さんを見送るため成田空港まで来ていた。
「それは嬉しいけど...。仕事は平気なのか?」
「大丈夫です!ついたばかりの有給休暇貰いましたから」
それに今日は午前中だけだったら特に大きな仕事もないし、午後から出社すれば充分間に合う。
椅子に座ったまま手を繋ぎ、圭吾さんの乗る便の搭乗時間まで待つ。
そして沢山の人が行き交う空港の中で圭吾さんにぴったりとくっつく。
圭吾さんが帰ってきて戻る日はいつも同じ。
頭では分かっているのに、寂しくて仕方ない。