君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
前に進むために 圭吾side
「…分かった。好きにしろ」
二度と菜々子を見ることなくリビングに戻る。
するとすぐに聞こえてきたのは玄関のドアが閉まる音。菜々子が出て行ってしまった音。
無意識のうちに漏れてしまう大きな溜息と共に、そのままソファーへと腰掛ける。
「…なにやってんだよ」
喧嘩したかったわけじゃないのに。
菜々子の言葉についカッとなってしまった。…それに菜々子の言う通り、今のままじゃ冷静に話し合いなんてできそうにない。
どれくらいの時間が過ぎただろうか。突然鳴り出す電話。確認してみると藤原からだった。
「…もしもし」
今とてもじゃないけど、藤原と話なんてできる状況ではなかったが、もしかしたら菜々子のことかもしれない。そう思い電話に出るとすぐに聞こえてきた声。
『なに櫻田と喧嘩なんてしてんだよ』
それはつまり菜々子が藤原の家にいることを意味する言葉。
「…悪い」
でも安心した。菜々子の居場所が分かって。
『…亜希子と話してさ、取り敢えずしばらくの間、櫻田うちに泊まるってことでいいか?…きっと今帰っても仕方ないだろ?』
仕方ない、か。確かにそうだ。
「すまない、よろしく頼むよ」
『了解。なにかあったらすぐに連絡するよ。…東野も少し冷静に考えろよ。お前も櫻田も周りが見えてなさすぎる』
「分かってるよ…」
分かってはいるけど、耐えられないだろ?菜々子のことが好きなんだから。
『じゃあな』
「あぁ」
二度と菜々子を見ることなくリビングに戻る。
するとすぐに聞こえてきたのは玄関のドアが閉まる音。菜々子が出て行ってしまった音。
無意識のうちに漏れてしまう大きな溜息と共に、そのままソファーへと腰掛ける。
「…なにやってんだよ」
喧嘩したかったわけじゃないのに。
菜々子の言葉についカッとなってしまった。…それに菜々子の言う通り、今のままじゃ冷静に話し合いなんてできそうにない。
どれくらいの時間が過ぎただろうか。突然鳴り出す電話。確認してみると藤原からだった。
「…もしもし」
今とてもじゃないけど、藤原と話なんてできる状況ではなかったが、もしかしたら菜々子のことかもしれない。そう思い電話に出るとすぐに聞こえてきた声。
『なに櫻田と喧嘩なんてしてんだよ』
それはつまり菜々子が藤原の家にいることを意味する言葉。
「…悪い」
でも安心した。菜々子の居場所が分かって。
『…亜希子と話してさ、取り敢えずしばらくの間、櫻田うちに泊まるってことでいいか?…きっと今帰っても仕方ないだろ?』
仕方ない、か。確かにそうだ。
「すまない、よろしく頼むよ」
『了解。なにかあったらすぐに連絡するよ。…東野も少し冷静に考えろよ。お前も櫻田も周りが見えてなさすぎる』
「分かってるよ…」
分かってはいるけど、耐えられないだろ?菜々子のことが好きなんだから。
『じゃあな』
「あぁ」