君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
意外な再会が意味するもの
「あぁ~時計台が…テレビ塔が…アイスクリーム…じゃがバター…」
「…少し静かにしてもらえませんか?」
週明けの月曜日。今日から副社長と二泊三日の札幌出張。空港から市内のホテルに向かう途中、タクシーの中から見える市内の景色に、さっきから副社長はこんな感じ。
「久し振りの札幌なのにな。せめてラーメンくらいは食べたいんだけど、そこらへんどうにかならないのかな?櫻田さん」
「残念ながらどうにもなりません。三日間しかいられませんので、ぎっちりスケジュールが埋まってます。食事も全て打ち合わせなどを兼ねてますので、ホテルのレストランなどを予約してあります」
そう言うとがっくりと項垂れる副社長。
「なんのために北海道まで来ているのか分からなくなるね」
そんなこと言われても困るんだけど…。
手帳を閉じ、バレないよう副社長を盗み見る。
本当に普段と全く変わらなすぎる副社長に、あの日の告白は夢だったんじゃないかと思ってしまう。
もしかしたら、相当手の込んだ冗談なのかもしれない。副社長ならあり得そうなこと。
そのまま視線を窓の外へと向ける。こっちは快晴だけど、たしか東京は曇りの予報だった気がする。
一週間会ってもいないし、声さえ聞いていない。
何度か圭吾さんの様子を橘さんに聞こうと思ったけど聞けなかった。
「…少し静かにしてもらえませんか?」
週明けの月曜日。今日から副社長と二泊三日の札幌出張。空港から市内のホテルに向かう途中、タクシーの中から見える市内の景色に、さっきから副社長はこんな感じ。
「久し振りの札幌なのにな。せめてラーメンくらいは食べたいんだけど、そこらへんどうにかならないのかな?櫻田さん」
「残念ながらどうにもなりません。三日間しかいられませんので、ぎっちりスケジュールが埋まってます。食事も全て打ち合わせなどを兼ねてますので、ホテルのレストランなどを予約してあります」
そう言うとがっくりと項垂れる副社長。
「なんのために北海道まで来ているのか分からなくなるね」
そんなこと言われても困るんだけど…。
手帳を閉じ、バレないよう副社長を盗み見る。
本当に普段と全く変わらなすぎる副社長に、あの日の告白は夢だったんじゃないかと思ってしまう。
もしかしたら、相当手の込んだ冗談なのかもしれない。副社長ならあり得そうなこと。
そのまま視線を窓の外へと向ける。こっちは快晴だけど、たしか東京は曇りの予報だった気がする。
一週間会ってもいないし、声さえ聞いていない。
何度か圭吾さんの様子を橘さんに聞こうと思ったけど聞けなかった。