君が好き。2～大好きな彼と結婚する方法～

「圭吾さん…」

あっ、そっか。

だから空港で大貫さんあんなこと言っていたんだ。

「圭吾さん、大貫さんからの伝言です。結婚おめでとう。幸せになってねって」

「…奈津美が？」

「はい。それと結婚式には呼んでねって」

「そうか…」

大貫さんも前に向かって進んでいるんだ。

「じゃあ俺の気持ちも伝わったのかもしれないな。…最後に言ったんだ。絶対に幸せになってくれって」

「え…圭吾さんが大貫さんに？」

嘘…。

あの時、去っていく大貫さんに伝えてしまった言葉。まさか圭吾さんも同じように大貫さんに伝えていたなんて…。

「…あの時はあんな風に言ってしまったけど、今は菜々子に仕事続けてほしいって思ってる」

そう言うと私の身体を離す。

「もう大丈夫だから。…それにもしもの時は橘が俺と一緒に副社長室へ乗り込んでくれるから」

「亜希子が？」

「あぁ。…だから心強い。それに副社長も菜々子にそこまではっきり言われたら、もうきっと大丈夫だと思うしな。…逆に不憫に思えるほどだよ」