君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
待ちに待ったお昼休み。お財布片手に意気揚々とエントランスを抜けた後、私を待っていたのは藤原さんと小山君達顔見知りの営業部の皆さん。
...そして中山さん。
今の私の笑顔、引きつっていないかしら。
「櫻田さーん!お久し振りです!」
「相変わらずなのか?櫻田」
「皆さんも相変わらずですね」
皆さん、仲がよろしいことで。
「今から皆さんでお昼ですか?」
「あぁ。大きな契約を取れてな。本当は夜にでもみんなでぱぁっと飯でも食いに行くか!って言いたいところだったんだけど、生憎我が営業部はみんな忙しくてな。みんな一緒に時間が取れるのが今日の昼だけなんだ」
「ここで会ったのも何かの縁ですし、ぜひ櫻田さんも一緒に行きましょうよ」
小山君や藤原さん、みんなに誘ってもらえるのは嬉しい。
普通だったら即答で『行きます!!』って言うだろうけど...。
「あー...。えっと」
つい見てしまうのはみんなの顔じゃなくて
中山さんの表情。
「誰かと約束してるのか?」
「いえ、そういうわけじゃないんですけど...」
さっきから何度も中山さんをチラチラと見てしまう。
すると当然のごとく私の視線に気付かれてしまった。
中山さんはそんな私に笑顔を見せる。
恐ろしいくらいにこやかな笑顔を。
「櫻田さんも一緒に行きましょう?私、櫻田さんの営業部秘書時代のお話、沢山聞きたいですし」
この笑顔は偽物?それとも本物?
あぁ。私ってばなんて弱いんだろう。
ついさっき私は橘さんの味方!!って意気込んでいたのに、中山さんを前にすると縮こまってしまう。
「ほら、中山も櫻田の武勇伝聞きたいって言ってるし行こうぜ」
藤原さんのその一言に私にはもうNOとは言えなくなってしまった。
「じゃあ...」
うぅ。なんて気が重いランチなのかしら。
ーーーーーーーー
ーーーーー
「...そうなんすよー。櫻田さんってば俺しか飲まないのに懲りずにみんなにお茶を淹れては断られてて」
「取引先の社長をボコボコにしちまうし」
「いつの間にか女嫌いな東野さんの秘書しっかりやっちゃってるしな」
「とにかくすっげぇ女だよな、櫻田って」
櫻田って...。
「ちょっと皆さん、言い方がちょっと悪くないですか?」
小山君まで言っちゃってるし。
...そして中山さん。
今の私の笑顔、引きつっていないかしら。
「櫻田さーん!お久し振りです!」
「相変わらずなのか?櫻田」
「皆さんも相変わらずですね」
皆さん、仲がよろしいことで。
「今から皆さんでお昼ですか?」
「あぁ。大きな契約を取れてな。本当は夜にでもみんなでぱぁっと飯でも食いに行くか!って言いたいところだったんだけど、生憎我が営業部はみんな忙しくてな。みんな一緒に時間が取れるのが今日の昼だけなんだ」
「ここで会ったのも何かの縁ですし、ぜひ櫻田さんも一緒に行きましょうよ」
小山君や藤原さん、みんなに誘ってもらえるのは嬉しい。
普通だったら即答で『行きます!!』って言うだろうけど...。
「あー...。えっと」
つい見てしまうのはみんなの顔じゃなくて
中山さんの表情。
「誰かと約束してるのか?」
「いえ、そういうわけじゃないんですけど...」
さっきから何度も中山さんをチラチラと見てしまう。
すると当然のごとく私の視線に気付かれてしまった。
中山さんはそんな私に笑顔を見せる。
恐ろしいくらいにこやかな笑顔を。
「櫻田さんも一緒に行きましょう?私、櫻田さんの営業部秘書時代のお話、沢山聞きたいですし」
この笑顔は偽物?それとも本物?
あぁ。私ってばなんて弱いんだろう。
ついさっき私は橘さんの味方!!って意気込んでいたのに、中山さんを前にすると縮こまってしまう。
「ほら、中山も櫻田の武勇伝聞きたいって言ってるし行こうぜ」
藤原さんのその一言に私にはもうNOとは言えなくなってしまった。
「じゃあ...」
うぅ。なんて気が重いランチなのかしら。
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「...そうなんすよー。櫻田さんってば俺しか飲まないのに懲りずにみんなにお茶を淹れては断られてて」
「取引先の社長をボコボコにしちまうし」
「いつの間にか女嫌いな東野さんの秘書しっかりやっちゃってるしな」
「とにかくすっげぇ女だよな、櫻田って」
櫻田って...。
「ちょっと皆さん、言い方がちょっと悪くないですか?」
小山君まで言っちゃってるし。