君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
「菜々子さぁ、とっとと東野さんと結婚しちまえばいいんじゃね?」
「...えっ!!」
ほろ酔いしたのか、顔をほんのり赤らめながら視線が定まっていない桜子。
そんなくせして、驚くようなことを言い出した。
「あ?なに驚いてんだよ。つーか結婚を前提に付き合ってんだろ?」
「そっ、それはそうだけど...」
私の左手薬指には、圭吾さんから貰った指輪が光っている。
「だったら早く結婚しちまえよ。いい加減」
「そんなこと言われたって...。そっ、それに!私達には私達のペースがあるからいいの!...幸せだし」
そう言って誤魔化すように一気にビールを飲み干す。
「あー、そうですか。まっ。別に私には関係ないけどねっ」
まるで子供のように拗ねる桜子。
本当は桜子に言いたいわよ。
一番結婚したいって思ってるのは私だって。
一年前、橘さんの結婚式で再会してプロポーズみたいなこと言われたときから、その気持ちは日に日に増すばかりだって。
あの日、あぁ。私、圭吾さんと結婚するんだって思ってた。
思ってたんだけど現実は違かった。
圭吾さんは海外支社に勤務中で2~3ヶ月に数回しか帰ってこない。
すると自然と会えない。圭吾さんもなにも言ってこないし。
「でもさ、東野さんと結婚しちまったら向こうに行っちまうんだろ?なら結婚なんてすんなよ。こうやって菜々子と飲めなくなっちまうじゃねぇか」
「桜子...」
でもそうなんだよね。きっと圭吾さんと結婚したら私も向こうで暮らす形になるんだよね?
だからなの。圭吾さんに言い出せずにいるのは。圭吾さんが好きだし、ずっと一緒にいたい。
でも向こうで暮らしていく自信はない。気持ちだけでは生活出来ないってことくらい分かってるから。
「あーあ。なんで結婚ってするんだろ」
「はぁ?菜々子がそれ言うなよ。そんなの私が一番言いてぇよ」
周りは桜子みたいに口には出さないけど、なんで結婚しないの?って思ってる。
最初は圭吾さんと結婚したかったけど、でも今は疑問に思ってきちゃっている。
好きで一緒にいるだけで充分幸せだから。それだけじゃだめなのかなって。
「私、昔は二十代前半で結婚して三十歳までに二人は子供産んでる!っていう未来予想図を描いていたんだよね」
「あー...。確かに。そんなこと昔言ってたな、菜々子」
「なのにもう三十二歳だよ?...でも気持ち的にはまだまだ若いつもりでいるんだよね」
だからまだ大丈夫だって思っちゃってる。
「...えっ!!」
ほろ酔いしたのか、顔をほんのり赤らめながら視線が定まっていない桜子。
そんなくせして、驚くようなことを言い出した。
「あ?なに驚いてんだよ。つーか結婚を前提に付き合ってんだろ?」
「そっ、それはそうだけど...」
私の左手薬指には、圭吾さんから貰った指輪が光っている。
「だったら早く結婚しちまえよ。いい加減」
「そんなこと言われたって...。そっ、それに!私達には私達のペースがあるからいいの!...幸せだし」
そう言って誤魔化すように一気にビールを飲み干す。
「あー、そうですか。まっ。別に私には関係ないけどねっ」
まるで子供のように拗ねる桜子。
本当は桜子に言いたいわよ。
一番結婚したいって思ってるのは私だって。
一年前、橘さんの結婚式で再会してプロポーズみたいなこと言われたときから、その気持ちは日に日に増すばかりだって。
あの日、あぁ。私、圭吾さんと結婚するんだって思ってた。
思ってたんだけど現実は違かった。
圭吾さんは海外支社に勤務中で2~3ヶ月に数回しか帰ってこない。
すると自然と会えない。圭吾さんもなにも言ってこないし。
「でもさ、東野さんと結婚しちまったら向こうに行っちまうんだろ?なら結婚なんてすんなよ。こうやって菜々子と飲めなくなっちまうじゃねぇか」
「桜子...」
でもそうなんだよね。きっと圭吾さんと結婚したら私も向こうで暮らす形になるんだよね?
だからなの。圭吾さんに言い出せずにいるのは。圭吾さんが好きだし、ずっと一緒にいたい。
でも向こうで暮らしていく自信はない。気持ちだけでは生活出来ないってことくらい分かってるから。
「あーあ。なんで結婚ってするんだろ」
「はぁ?菜々子がそれ言うなよ。そんなの私が一番言いてぇよ」
周りは桜子みたいに口には出さないけど、なんで結婚しないの?って思ってる。
最初は圭吾さんと結婚したかったけど、でも今は疑問に思ってきちゃっている。
好きで一緒にいるだけで充分幸せだから。それだけじゃだめなのかなって。
「私、昔は二十代前半で結婚して三十歳までに二人は子供産んでる!っていう未来予想図を描いていたんだよね」
「あー...。確かに。そんなこと昔言ってたな、菜々子」
「なのにもう三十二歳だよ?...でも気持ち的にはまだまだ若いつもりでいるんだよね」
だからまだ大丈夫だって思っちゃってる。