君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
和也君に限ってきっとそんなこと、あるはずねぇ。
そう思っているけど、不安ばかりが募る。
「……なんで出ねぇんだよっ」
電話を掛けてみるものの、呼び出し音が聞こえてくるだけで、和也君には繋がらってくれない。
もう約束の時間より三十分も過ぎている。
本当になにかあったのかもしれない。悪いと思いつつ、菜々子の携帯に電話を掛ける。
『……桜子?』
和也君と会っていると思っている菜々子は、躊躇いがちに電話に出た。
「悪い、菜々子!菜々子が仕事上がるとき、和也君はまだ終わってなかったのか!?」
和也君が心配で、事情を説明することなく、つい本題を切り出す。
『え…副社長なら俺もそろそろ帰るからって言っていたけど……まさかまだ副社長来ていないの!?』
察したようで、電話越しに大きな菜々子の声が聞こえてきた。
『実はそのまさかでさ、和也君に電話しても繋がらねぇんだ。……それで心配で……』
そう言いかけた時、頬に感じた冷たい感覚。
自然と空を見上げると、ポツリポツリと雨が降り出した。
「……雨だ」
『分かった、私も副社長のビジネス用の携帯に掛けてみるよ。……それより雨が降ってきたね。今、外なんでしょ?どこか濡れないところにいなよ?』
そう思っているけど、不安ばかりが募る。
「……なんで出ねぇんだよっ」
電話を掛けてみるものの、呼び出し音が聞こえてくるだけで、和也君には繋がらってくれない。
もう約束の時間より三十分も過ぎている。
本当になにかあったのかもしれない。悪いと思いつつ、菜々子の携帯に電話を掛ける。
『……桜子?』
和也君と会っていると思っている菜々子は、躊躇いがちに電話に出た。
「悪い、菜々子!菜々子が仕事上がるとき、和也君はまだ終わってなかったのか!?」
和也君が心配で、事情を説明することなく、つい本題を切り出す。
『え…副社長なら俺もそろそろ帰るからって言っていたけど……まさかまだ副社長来ていないの!?』
察したようで、電話越しに大きな菜々子の声が聞こえてきた。
『実はそのまさかでさ、和也君に電話しても繋がらねぇんだ。……それで心配で……』
そう言いかけた時、頬に感じた冷たい感覚。
自然と空を見上げると、ポツリポツリと雨が降り出した。
「……雨だ」
『分かった、私も副社長のビジネス用の携帯に掛けてみるよ。……それより雨が降ってきたね。今、外なんでしょ?どこか濡れないところにいなよ?』