君が好き。2～大好きな彼と結婚する方法～
さっきまでの自分に後悔しつつも、足を止めることなく歩き続ける和也君。
そして見えてきたのは、見覚えのあるナンバーの車。
車の前までくると、足を止め私を見つめる和也君。

「取り敢えず乗って下さい。そのままじゃ風邪を引いてしまう」

和也君に見つめられ、咄嗟にバッと顔を下に向ける。
こんな酷い顔、これ以上見られたくねぇ。

「え…でも乗るって言っても…」

それに乗れって言われても困る。
だって私、こんなにびしょ濡れなんだぜ？こんな状態で乗れるわけねぇじゃん。

「……まさか車のことを心配しているんですか？ならそんな心配なんて無用です」

そう言うと助手席のドアを開け、無理矢理私を車に乗せようとする和也君。

「わー！！マジで濡れちまうから！！」

「だからかまわないと言っているでしょう！？いいから乗るっ！！」

必死に抵抗していたものの、最後は和也君に押し切られ、びしょ濡れの状態で助手席のシートに腰を下ろす。

あぁ……。座っちまった。

がっくりしている私。
だけど和也君はそんな私にかまうことなく、乗ったのを確認するとすぐさまドアを閉め、運転席へと回り込んだ。

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