君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
行き場のない気持ち 和也side
「櫻田さーん!熱い静岡産の緑茶が飲みたいんだけど」
「ではついでに、菊間屋の豆大福とご一緒にお召し上がり下さい」
俺の我儘にも、一切表情を崩すことなく、豆大福という緑茶のお供にぴったりな菓子を差し出してきた櫻田さん。
「さっすが櫻田さん!俺の好み、よく分かっているね!」
「それは光栄です。これでも一応副社長の秘書を務めさせて頂いておりますので」
にっこりビジネススマイルの、彼女の胸元に掲げられているネームプレート。
そこには【秘書課 東野 菜々子】と書かれている。
「それと副社長、いい加減、旧姓で呼ぶの、やめて頂けないでしょうか?」
あ~あ。やっぱり今日もそうきたか。
分かっていたこととはいえ、俺にとっては面白くない話題。
「えー、なんで?」
面白くなくて、今日もまた惚けたフリをしながら、櫻田さんが持ってきてくれた豆大福に手を伸ばす。
「……っ!ですから!結婚してもうだいぶ月日が過ぎましたので、そろそろ旧姓で呼ぶのは、やめていただけないでしょうか!?」
案の定、そんな俺の言動に痺れを切らしたように、突っかかってくる櫻田さん。
秘書就任当時から、この櫻田さん見たさに、よくからかっていたっけ。
ムキになる彼女は、可愛くて。どうしてもまた、いじめたくなってしまう。
「ではついでに、菊間屋の豆大福とご一緒にお召し上がり下さい」
俺の我儘にも、一切表情を崩すことなく、豆大福という緑茶のお供にぴったりな菓子を差し出してきた櫻田さん。
「さっすが櫻田さん!俺の好み、よく分かっているね!」
「それは光栄です。これでも一応副社長の秘書を務めさせて頂いておりますので」
にっこりビジネススマイルの、彼女の胸元に掲げられているネームプレート。
そこには【秘書課 東野 菜々子】と書かれている。
「それと副社長、いい加減、旧姓で呼ぶの、やめて頂けないでしょうか?」
あ~あ。やっぱり今日もそうきたか。
分かっていたこととはいえ、俺にとっては面白くない話題。
「えー、なんで?」
面白くなくて、今日もまた惚けたフリをしながら、櫻田さんが持ってきてくれた豆大福に手を伸ばす。
「……っ!ですから!結婚してもうだいぶ月日が過ぎましたので、そろそろ旧姓で呼ぶのは、やめていただけないでしょうか!?」
案の定、そんな俺の言動に痺れを切らしたように、突っかかってくる櫻田さん。
秘書就任当時から、この櫻田さん見たさに、よくからかっていたっけ。
ムキになる彼女は、可愛くて。どうしてもまた、いじめたくなってしまう。