君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
「でしたら本当、今後はこのようなことがないようにしてくださいね」
呆れ気味で話す菜々子。
……なのに、和也君はどこか嬉しそうに微笑んだ。
「分かってるよ。……でもつい気が緩んじゃうのは仕方ないだろ?俺には櫻田さんっていう、優秀すぎる部下がいるんだから」
「……っ!ですから、櫻田ではないと何度言ったら……っ!」
「アハハっ!」
初めて聞く、敬語以外の言葉。
初めて見る、無邪気に笑う和也君。
初めて見た、和也君の優しい笑顔――……。
なんだ……。
そういうことだったんだ。
たった数分見ただけで気付いてしまった。
昨日、和也君が話していた『諦められない人』が誰なのかを……。
菜々子だ――。
和也君の諦められないくらい好きな人は、菜々子なんだ――……。
そう思うと、全てが繋がる。
ずっと思っていた。小さい頃から、私が男だったら絶対菜々子に惚れているって。
同性から見ても、菜々子は綺麗だし優しいし、性格だっていいし!
だから女嫌いな東野さんが、菜々子を好きになった気持ちも分かるし、翔太が菜々子を好きになった気持ちも分かった。
……でもまさか和也君もだったなんて――。
いつの間にか二人は会社の中へと入ってしまっていて、その姿はなかった。
呆れ気味で話す菜々子。
……なのに、和也君はどこか嬉しそうに微笑んだ。
「分かってるよ。……でもつい気が緩んじゃうのは仕方ないだろ?俺には櫻田さんっていう、優秀すぎる部下がいるんだから」
「……っ!ですから、櫻田ではないと何度言ったら……っ!」
「アハハっ!」
初めて聞く、敬語以外の言葉。
初めて見る、無邪気に笑う和也君。
初めて見た、和也君の優しい笑顔――……。
なんだ……。
そういうことだったんだ。
たった数分見ただけで気付いてしまった。
昨日、和也君が話していた『諦められない人』が誰なのかを……。
菜々子だ――。
和也君の諦められないくらい好きな人は、菜々子なんだ――……。
そう思うと、全てが繋がる。
ずっと思っていた。小さい頃から、私が男だったら絶対菜々子に惚れているって。
同性から見ても、菜々子は綺麗だし優しいし、性格だっていいし!
だから女嫌いな東野さんが、菜々子を好きになった気持ちも分かるし、翔太が菜々子を好きになった気持ちも分かった。
……でもまさか和也君もだったなんて――。
いつの間にか二人は会社の中へと入ってしまっていて、その姿はなかった。