『友人狩り』
第5章。
乗ってきたバスに全員が乗ると、バスは発進した。
バスの窓は中から外が見えなくなっている仕組みになっており、今バスがどこを走っているのかもわからなかった。
運転席と生徒が座っている席の間にはカーテンが置かれており、前を見ることが出来ず、わかることといえば、道じゃないところを走っていることだけだった。
5分ぐらい走るとバスが停止して、カーテンの向こうから南麗華が1班を呼び、バスから降ろした。
それを何度も繰り返していった。
そして、雫の班である6班が呼ばれ、雫たちはバスを降りた。
周りは木々が拡がり、鳥の声が響いていた。
「9時になりましたらチャイムの音が鳴ります。チャイムの音が聞こえたらゲームの開始です。次のチャイムが鳴るまで『友人狩り』は続きますので。それでは、頑張って下さい。」
南麗華はそれだけ言うとバスの中に入り、バスは雫たちを置いて発進した。
雫は自分の腕時計を見て、今の時刻を確認した。
―8時20分。
『友人狩り』開始まで、あと40分。
秒針が時を刻むたびに不安が肥大していく気がした。
まだ始まっていない『友人狩り』に不安が積もる。
雫は胸元に付けているネームプレートを見た。
ネームプレートは、日差しの光を含んでキラキラ光っていた。
今朝、バスに乗る前に南麗華が生徒たちにネームプレートを胸元に付けるように指示をした。
ネームプレートの裏には安全ピンが付いており、もしネームプレートが胸元に付いていない場合は直ちに失格とすると告げた。
「どうすっか?敵がどこにいるかもわかんねぇし、このまま12時がくるまでここにいるか?」
郁哉は雫と哲郎に顔を向けて言った。
「でも、ここにいても危ねぇのは変わらないんだろ?」
哲郎が辺りを見渡しながら言った。
「まぁな。」
「隠れる場所とかあるかもしんねぇし、探さねぇか?」
「そうだな。雫もそれでいいか?」
郁哉は哲郎の意見に返事をすると、雫に聞いた。
「うん…。」
雫は返事をすると郁哉と哲郎の後を追って歩き出した。
バスの窓は中から外が見えなくなっている仕組みになっており、今バスがどこを走っているのかもわからなかった。
運転席と生徒が座っている席の間にはカーテンが置かれており、前を見ることが出来ず、わかることといえば、道じゃないところを走っていることだけだった。
5分ぐらい走るとバスが停止して、カーテンの向こうから南麗華が1班を呼び、バスから降ろした。
それを何度も繰り返していった。
そして、雫の班である6班が呼ばれ、雫たちはバスを降りた。
周りは木々が拡がり、鳥の声が響いていた。
「9時になりましたらチャイムの音が鳴ります。チャイムの音が聞こえたらゲームの開始です。次のチャイムが鳴るまで『友人狩り』は続きますので。それでは、頑張って下さい。」
南麗華はそれだけ言うとバスの中に入り、バスは雫たちを置いて発進した。
雫は自分の腕時計を見て、今の時刻を確認した。
―8時20分。
『友人狩り』開始まで、あと40分。
秒針が時を刻むたびに不安が肥大していく気がした。
まだ始まっていない『友人狩り』に不安が積もる。
雫は胸元に付けているネームプレートを見た。
ネームプレートは、日差しの光を含んでキラキラ光っていた。
今朝、バスに乗る前に南麗華が生徒たちにネームプレートを胸元に付けるように指示をした。
ネームプレートの裏には安全ピンが付いており、もしネームプレートが胸元に付いていない場合は直ちに失格とすると告げた。
「どうすっか?敵がどこにいるかもわかんねぇし、このまま12時がくるまでここにいるか?」
郁哉は雫と哲郎に顔を向けて言った。
「でも、ここにいても危ねぇのは変わらないんだろ?」
哲郎が辺りを見渡しながら言った。
「まぁな。」
「隠れる場所とかあるかもしんねぇし、探さねぇか?」
「そうだな。雫もそれでいいか?」
郁哉は哲郎の意見に返事をすると、雫に聞いた。
「うん…。」
雫は返事をすると郁哉と哲郎の後を追って歩き出した。