昨日よりも少しでいい





私が泣きつかれ眠るまで

お母さんはずっと

なでてくれた






「……お母さん?」


目をあけて起き上がると

亮がいすに座って寝ていた


「ずっといてくれたの……?」



亮……好き。大好きだよ


思わずキスしていた

軽く触れるだけのキス


「心華?」

「おはよう、亮。ありがとう」



昨日お母さんのおかげで

大分落ち着いた


「昨日は亮悪くないのに

 あんな風に言ってごめんなさい」


「いや、あれは当然てかっ

 え、大…じょう……」


「亮、ただいま」


そう言うと亮は泣きながら

私を抱き締めて


「おかえり」


笑ってくれた





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