逆ハーレムに巻き込まれました。
逆ハーレム構成員が増えました
■3■
――そもそも『魔法』とは、
生きている存在なら誰もが持っている精神エネルギーを
『魔法陣』を通して使いこなす事、というのが大雑把な定義である。
それを踏まえて言うのなら、『魔法陣構築科』というのはガルヴァールでもかなり重要な科目ではないか
……と、セリナは思うのだが。
「あ、あの、セリナさん……。入学早々、決闘する事になったって本当?」
「へ?えぇ、まぁ」
「その……こんな事言うのもどうかと思うんだけどさ
――構築科の人間って、他の科の人から睨まれやすいから気をつけてね」
……無難な自己紹介も終わった、転校初日の昼休み。
2-5の委員長であるアレン君が発したのは、『大丈夫?』という心配の言葉でも『なにかあったの?』と理由を問うものでもなく、
ただ淡々とした、注意事項だった。
予想外なその一言に、私はぽかん……と口をあける。