逆ハーレムに巻き込まれました。
「なに、どうしたのクリュウ。すんごい疲れてるけど」
「いや……なに、ちょっと男同士の対決をな」
「はい?この忙しい時に何してんの一体!?」
「いや、まぁ……許してくれ」
そう言い残し、クリュウは私に背中から抱きついて目を閉じた。そのまま休む気満々らしい。
すると、同じく息切れしているガンツ先生が謝ってきた。
「……すまん、マクレール。クリュウに勝負しようと持ちかけたのは、俺だ」
「先生が!?」
予想外の言葉に、私は思わず目を見開いた。だってガンツ先生って、いつも何にでも無関心って感じだったのに!
「俺は……教師として教えながら、俺より強い奴を探していたからな。以前の歓迎会の時、クリュウに勝負を持ちかけていたんだ。
その結果、負けはしたが…………今日はいい収穫があったな」
そう言って、普段は頑張っている頬の筋肉を緩めるガンツ先生。
初めてみるその柔らかな笑顔に、私は思わず胸が高鳴るのを感じた。