逆ハーレムに巻き込まれました。




「僕は……信じられない話だけど、『LOVERS HOLIC』を基盤とした世界に生まれ変わってしまったんだと思う」


「えぇと、つまり……転生って事?」


「そうなるね。

もっと分かりやすく言うと……好きな小説の世界に自分が生まれ変わっていた、みたいな?」


「あぁ、なるほど。……って、それはまた信じがたい話だね」


「まぁね。僕も、自分の話じゃなかったら正直信じられなかったと思うし」



アレン君はそう言うと、小さく肩をすくめて見せた。


――アレン君曰く、思い出した記憶というのは『前世の記憶』だったのだそうだ。


そしてその記憶の中に『セリナ・マクレール』を主人公としたゲームの存在があったのだとか。



「でもさ、さっき委員長も言ってたけど……私たちの中心にいるのって、リタじゃん。私が主人公とか、何かの間違いじゃないの?」


「間違いだったらいいんだけど、残念ながらそれは有り得ないと思う」



それなら僕が悩む必要もないしね、と言ってアレン君は溜息をついた。いやぁ、勘違いって線もあるかもしれないよ?




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