逆ハーレムに巻き込まれました。




昔――最強の冒険者を目指していた頃は、誰がどこで死のうが全く気にならなかった。



『死んだ奴らは、弱かっただけだ』



それが口癖。


仲間なんて知らない。相棒なんていらない。


求めたのは、究極の強さのみ。


いつしか俺は『氷の死神』という二つ名と共に強力なソロプレイヤーとして知られるようになり、危険なクエストも任されるようになった。


俺はそれを喜んで引き受け、そして全て成功させた。


そんな時に声をかけてきたのが、この学園の学園長だった。


彼は俺に言った。



『君は、何をそんなに生き急いでいるんだい?』


『俺のところへおいでよ。約束するよ?』



――君が教える子どもたちの中に、必ず君を超える者が出てくることを。


そう言われて、俺は教師になった。


そして現在。学園長の言ったとおり、俺は自分を越える潜在能力を持った生徒を二人見つけた。


セリナ・マクレールと、黄金龍クリュウである。




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