逆ハーレムに巻き込まれました。




「俺か?俺はリョウ先輩の誕生日プレゼントを買いに……」


「えぇっ!?」



誕生日!?なにそれ初耳なんですけど!



「ち、ちなみに誕生日って……」


「明日だ」


「……明日ァ!?」



驚いた私は、なにそれもはや一刻の猶予もないじゃん!と叫んで頭を抱えた。



(ど、どうしよう。罪滅ぼしにプレゼント~とか言ってる場合じゃなくなったよ!!)



こうなったら予定変更だ。誕生日プレゼントと偽って謝罪の品を渡すのだ。


リョウ先輩は誕生日プレゼントだと思って普通に受け取る。私は負い目がなくなる。



(……完璧じゃないか!)



そう考えた私は、グッと拳を握りしめると顔を上げた。


そして、変なものでも見つめるような表情をしているヒース君の手をギュッと握りしめると。



「よし、そうと決まれば話は早い!一緒にプレゼントを探しに行こう!」



そう言って、繋いだ手を引っ張った。



(ヒース君がいれば、さっきまで入りづらかった男性向けのお店にも入れる!よかったー!)



突然現れた私に引っ張り回されるなんて、ヒース君にとっては災難かもしれないけどね。




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