逆ハーレムに巻き込まれました。
「っ、ぅぉぉおおおおおお!」
俺は、枯渇間近な魔力を使って手足にだけ【筋力強化】をかけると、雄たけびと共に少女へと襲いかかった。
空気を切り裂いて少女との間合いを一瞬で詰めると、防御も何も考えていない、捨て身の一撃を放つ。
振り下ろす直前に見えたのは、驚愕に目を見開く金色の瞳。
(もらった!)
確信と共に、全力で大太刀を振り下ろす。
しかし、その瞬間……
「其は究極にして始源の光。《雷》を司りしものよ、いま顕現し、我を守る盾となれ!」
「――言われなくても!」
そんな言葉が耳に入ると同時に、俺は剣ごと後方へ吹っ飛ばされた。